GビズIDプライム取得とこまもろう事業者情報登録の準備手順

GビズIDプライム取得とこまもろう事業者情報登録の準備手順

こども性暴力防止法(令和6年法律第69号)は、令和8年12月25日に施行されます。認定申請や犯罪事実確認などの手続きは、こども家庭庁のシステム「こまもろうシステム」で行います。このシステムを使うには、行政手続きの共通の入口であるGビズID(プライム)の取得が必要です。この記事では、施行ガイドライン(令和8年9月改訂)をもとに、アカウントの準備と事業者情報の登録の進め方を図表で整理します。

最新の制度情報やガイドラインは、こども家庭庁のこども性暴力防止法 公式ページで公開されています。

この記事の要点
  • こまもろうシステムを使うには、GビズID(プライム)が必要です。
  • 学校や認可保育所などの義務対象事業者は、所轄庁がとりまとめ、こども家庭庁がまとめて登録します。
  • 学習塾やスポーツクラブなどの認定対象事業者は、施行日以降に自分で登録して認定を申請します。
  • プライムは代表者のアカウントです。担当者にはメンバーのアカウントを作り、IDやパスワードを使い回しません。
  • GビズIDの発行には日数がかかることがあります。早めに申請します。

GビズIDプライムの概要と適切な管理体制

こまもろうシステムの利用には、法人代表者や個人事業主本人の確認を経て発行される「GビズIDプライム」のアカウントが必要です。未取得の場合は、公式の取得手順を確認して申請を進めてください。申請の方法には、オンライン申請と書類での申請があり、事業の区分やマイナンバーカードを持っているかどうかで、選べる方法が変わります。

アカウントの種類 誰のものか こまもろうシステムでの位置づけ
GビズIDプライム 法人の代表者、個人事業主 取得が必要
GビズIDメンバー プライムの持ち主が作る、担当者用のアカウント 必要に応じて作る(第一管理者など)

GビズIDプライムは代表者個人に紐づく認証情報であり、担当者の間でIDやパスワードを使い回す運用は適切ではありません。実際にシステムを操作する担当者には、役割に応じた権限を設定します。権限の設定手順は、こども家庭庁やデジタル庁が公表する公式マニュアルに沿って行ってください。急な異動や退職で手続きが止まらないよう、後任への引き継ぎの手順を組織内で決めておくことが大切です。

義務対象事業者における情報登録の確認事項

事業者情報の登録の進め方は、事業者の区分で違います。

事業者の区分 登録の進め方
義務対象事業者(学校、認可保育所、指定障害児通所支援など) 所轄庁が事業者の情報をとりまとめてこども家庭庁に提出し、こども家庭庁がまとめて登録します(一括登録)。
認定対象事業者(学習塾、スポーツクラブなど) 一括登録の対象ではありません。施行日以降に、自分でシステムに事業者情報を入力し、認定を申請します。

義務対象事業者については、ガイドラインで次のような流れが示されています(調整中の内容を含むとされています)。

時期 行うこと 行う人
令和8年4月末頃まで GビズID(プライム)の申請 事業者
4月から6月末まで 事業者情報の登録 事業者(施設・事業所)
5月から7月末まで 登録内容の確認、とりまとめ、こども家庭庁への提出 所轄庁
5月中旬から10月末まで 情報の確認とシステムへの取り込み こども家庭庁
11月から12月上旬まで 誰にどの権限を持たせるかの検討 事業者
12月中旬 システムの暫定稼働、権限の設定 事業者
12月25日(施行日) システムの本格稼働、犯罪事実確認書の交付申請 事業者

まだ対応していない義務対象事業者は、所轄庁や自治体の窓口に、現在の提出の手順と受付の状況を速やかに確認し、案内に従って対応を進めてください。

事前準備における4つの確認手順

システムの利用開始に向けて、次の順に社内の体制を点検することをおすすめします。

図1 事前準備の4つのステップ
1

基本情報をそろえる法人名、代表者名、所在地を登記と合わせ、GビズIDの取得状況を確かめる

2

区分を確かめる施設ごとに、義務対象か認定対象かを確認する

3

担当を決める操作する部署と責任者、代わりの人を決める

4

規程を整える就業規則や報告・対応ルールの整備を並行して進める

提出に必要な様式、添付書類、提出先、提出方法も確認してください。すでにアカウントがある場合は、登録情報、二要素認証、担当者の権限が現在の体制と合っているかを点検します。

複数拠点を運営する場合の留意点

複数の事業所や教室を運営している場合、本社と各拠点で所管する自治体が異なることがあります。本部の情報だけを登録して現場の拠点の登録が漏れてしまう事態を防ぐため、事業所ごとの名称、所在地、事業の種別、所管の窓口を一覧表で整理しておくと確認しやすくなります。登録の状況、案内を確認した日、未確認の事項の担当者も記録し、定期的に更新してください。

また、外部委託先のスタッフや別法人の拠点が混在している場合は、自社の管理対象となる範囲を明確に切り分けておく必要があります。

つまずきやすい点と、早めに確認しておきたいこと

GビズIDプライムの取得や事業者情報の登録は、流れが分かっていても、思わぬところで時間がかかることがあります。準備を始めるときに、次の点を確認しておくと安心です。

つまずきやすい点 早めにしておくこと
取得までに日数がかかる 必要な書類や手順を公式の案内で確認し、余裕をもって申請する
担当者の退職や異動で手続きが止まる 管理者が交代したときに、誰がどのように引き継ぐかを決めておく
個人のメールアドレスで登録している 事業者として管理できるアドレスを使う
パスワードなどの管理があいまい 保管の場所と管理のルールを決め、記録に残す
登録内容が実態と食い違っている 事業者名、代表者、所在地が、登記や実態と合っているか確認する

事前に社内で決めておきたいこと

手続きを始める前に、責任者、実際に操作する担当者、その代わりの人を決めておきます。あわせて、必要な書類の保管場所と、進み具合を確認する頻度も決めておくと、途中で止まりにくくなります。

手続きの内容や画面は更新されることがあります。実際に進めるときは、こども家庭庁とGビズIDの最新の案内を確認してください。

複数の担当者で進めるときの工夫

アカウントの作成や情報の登録は、一人の担当者が抱え込みやすい作業です。手順を書き出して共有しておくと、担当者が休んだときにも、別の人が続きを進められます。操作の手順、入力した内容、確認した日付を簡単な記録に残しておくことも、あとで見直すときに役立ちます。

また、登録のあとに代表者や所在地などが変わったときは、登録した内容も速やかに直す必要があります。変更があったときの連絡先と手順を、あらかじめ社内で決めておいてください。

登録が終わったあとも、パスワードの変更や、担当者が退職したときのアカウントの扱いなど、日常の管理は続きます。年に一度は、登録内容と管理の状況を点検する日を決めておくと、うっかりを防げます。準備の途中で不明な点が出たときは、自己判断で進めず、公式の案内で確認してください。

よくある質問

学習塾やスポーツクラブも、令和8年4月末までにGビズIDを取得しておく必要がありましたか。

いいえ。令和8年4月末頃までという目安は、学校や認可保育所などの義務対象事業者に向けて示されたものです。認定対象事業者は、施行日(令和8年12月25日)以降に行う認定申請までにGビズIDを取得しておけば手続きを始められます。発行に日数がかかることがあるため、早めの申請をおすすめします。

GビズIDは、どの種類を取得すればよいですか。

法人の代表者または個人事業主のアカウントである「GビズIDプライム」を取得します。プライムを取得したあと、必要に応じて、実際に操作する担当者用の「メンバー」アカウントを作ります。

担当者が複数いる場合、代表者のGビズIDプライムを共有して使ってもよいですか。

共有して使うことはできません。GビズIDの利用規約で、1つのアカウントを複数の人が共用することや、ほかの人に使わせることが禁止されています。プライムは代表者のアカウントです。実際に操作する担当者には、プライムの持ち主がメンバーのアカウントを作り、役割に応じた権限を設定します。

こまもろうマークの取得後に必要な、従事者リスト・情報管理規程などの準備については、「こまもろうマークの先にある実務|従事者リスト・メール・戸籍・情報管理規程の準備」で詳しく解説しています。

施行に向けた準備とご相談窓口

施行日(令和8年12月25日)に合わせた円滑な運用のために、まずは認証アカウントの確認と、所轄の窓口への手続きの確認を優先して進めてください。手続きの時期や提出方法の細部は所管の自治体によって異なる場合があるため、常に最新の公表資料を確認することが大切です。

※本記事の内容は、令和8年10月8日時点で公表されている、こども性暴力防止法施行ガイドライン(令和8年9月改訂)およびこども性暴力防止法に関するQ&A(令和8年9月29日改訂)に基づいています。

アカウント管理や社内規程の整備に関するご相談は、お問い合わせフォームからどうぞ。

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日本版DBS 認定準備の流れ(関連記事)

  1. 認定の対象になるか確かめる(5つの要件と4つの事業タイプ)
  2. 確認される「特定性犯罪」の範囲と期間を知る
  3. 認定申請に必要な4つの社内規程を整える
  4. 学習塾が最初に揃える実務リスト
  5. GビズIDプライムの取得と事業者情報の登録(この記事)
  6. 認定申請の具体的な手続き・書類・スケジュール
  7. 認定後に使える「こまもろうマーク」
  8. 性暴力の疑いが生じたときの事情確認

申請の準備のうち外部に任せられる作業は、認定申請代行で頼める作業と事業者が行う作業にまとめています。

登録の先の手続きまで専門家と進める場合は、相談から申請までの認定申請を行政書士に頼む流れが参考になります。

まだ何も決まっていない段階でもご相談いただけます。初回のご相談は無料です。自社が対象になるかどうか、先に整える書類、着手する順序を確認できます。

参考資料

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