犯罪事実確認とは?手続きの流れと事業者が知るべきポイント

犯罪事実確認とは?手続きの流れと事業者が知るべきポイント

犯罪事実確認の概要

犯罪事実確認とは、教育・保育等に従事する者が特定性犯罪の前科を有するかどうかを確認する手続きです。

こども性暴力防止法(令和6年法律第69号)に基づき、対象事業者は従事者について犯罪事実確認書による確認を行うことが求められます。

確認の結果は「犯罪事実確認書」として交付され、事業者はこの書面に基づいて適切な対応を講じることとなります。

犯罪事実確認が必要なタイミング

新規採用時の確認

学校設置者等は、教員等として業務に従事させようとする者について、業務を行わせるまでに犯罪事実確認を行わなければなりません(法第4条第1項)。

認定事業者等も同様に、教育保育等従事者として業務に従事させる前に確認が必要です(法第26条第1項)。

やむを得ない場合の猶予期間

急な欠員等のやむを得ない事情がある場合は、従事させた日から原則3か月以内に確認を行えばよいとされています。

ただし、確認を行うまでの間は、その者を特定性犯罪事実該当者とみなして必要な措置を講じなければなりません。

大規模災害等で3か月以内の完了が困難な場合は、最長6か月まで猶予が認められます。

施行時・認定時の現職者への対応

施行日(令和8年12月25日)時点で既に従事している現職者についても確認が必要です。

学校設置者等の場合は施行日から3年以内、認定事業者等の場合は認定日から1年以内に全員の確認を完了させる必要があります。

定期的な再確認

犯罪事実確認書に記載された確認日の翌日から5年を経過する日の属する年度の末日を超えて引き続き従事させる場合は、改めて確認が必要です。

つまり、おおむね5年ごとに再確認を行う仕組みとなっています。

やむを得ない事情として認められるケース

法令では、犯罪事実確認を業務開始前に完了できない「やむを得ない事情」として、以下のようなケースが定められています。

区分 具体例
緊急の人員補充 予見できない欠員の発生、緊急増員の必要性
事業者の責めによらない事情 予算成立時期の関係で異動決定が直前になった場合
組織変更 合併・分割・事業譲渡等により事業を承継した場合
確認書交付の遅延 十分な余裕をもって申請したにもかかわらず交付が間に合わない場合

犯罪事実確認の事務フロー

犯罪事実確認の大まかな流れは以下のとおりです。

1. 交付申請

対象事業者が、従事者の本人特定情報(氏名、生年月日、本籍等)を添えて、犯罪事実確認書の交付をこども家庭庁に申請します。

2. 確認・交付

こども家庭庁が法務省等と連携して特定性犯罪歴の有無を確認し、結果を犯罪事実確認書として交付します。

3. 事業者による対応

事業者は確認書の内容に基づき、該当者には防止措置を講じ、非該当者には通常どおり業務に従事させます。

事業者が準備すべきこと

施行日に向けて、以下の準備が重要です。

・対象となる従事者の把握と名簿の整備

・本人特定情報の収集体制の構築

・犯罪事実確認書の厳格な情報管理体制の整備

・該当者が確認された場合の防止措置の方針策定

・現職者の確認スケジュールの作成

まとめ

犯罪事実確認は、こどもの安全を守るための制度の中核をなす手続きです。

新規採用時だけでなく、現職者への対応や定期的な再確認も必要となるため、事業者は計画的に準備を進めることが重要です。

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※本記事の内容は、令和8年3月30日現在における下記の資料に基づいたものです。

・こども性暴力防止法施行ガイドライン

・横断指針

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