こども家庭庁ひな型リンク集(令和8年9月2日更新)を事業者はどう使うか

こども家庭庁ひな型リンク集(令和8年9月2日更新)を事業者はどう使うか

こども家庭庁は、こども性暴力防止法に基づく各種ひな型や参考例のリンク集を公開しています。令和8年9月2日には、募集要項・求人票の参考例、誓約書・内定通知書の参考例、児童対象性暴力等対処規程のひな型、情報管理規程ひな型③、取扱記録の様式案が更新されました。法律の施行日は令和8年12月25日ですので、事業者が独自に書類を作る前に、まずは公式のリンク集を確認してください。

この記事の要点
  • ひな型は、こども家庭庁の公式リンク集から入手します。当サイトでは再配布していません。
  • 令和8年9月2日に、5つの資料が更新されました。
  • ひな型は「施行前から整えるもの」と「施行時または認定申請時までに作るもの」に分かれます。
  • 対処規程は認定対象事業者だけが作ります。情報管理規程は3種類から選びます。
  • そのまま写さず、自分の事業に合わせて直します。使った版と更新日を記録しておきます。

公式リンク集の確認とファイル管理

制度の一次情報は、こども家庭庁のこども性暴力防止法に基づく措置を行うに当たって活用できる各種ひな型・参考例 リンク集に掲載されています。ファイル自体は当サイトでは再配布していませんので、最新版は必ずこども家庭庁の公式ページから入手してください。SNSや解説記事に添付されたファイルは古いままの可能性があるため、ダウンロード日と資料の更新日を記録しておくと、使用中の版を確認しやすくなります。

ひな型・参考例の一覧

リンク集の資料を、作る時期ごとに整理すると次のとおりです。

時期 分野 資料
施行前から整えておきたいもの 採用書類 募集要項・求人票の参考例(9月2日更新)
誓約書・内定通知書の参考例(9月2日更新)
施行前から整えておきたいもの 就業規則 就業規則の参考例
施行前から整えておきたいもの 周知 保護者向けの周知用資料
子ども向けの周知用資料(中高生、小学高学年、小学低学年)
施行時(義務対象)または認定申請時(認定対象)までに作るもの 報告・対応ルール 報告ルール(7月27日更新)、報告先の連絡先一覧
対応ルール、対応フロー
同上 対処規程 児童対象性暴力等対処規程(9月2日更新)
※認定対象事業者のみ
同上 情報管理 情報管理規程ひな型①②③(③は9月2日更新)
取扱記録の様式案(9月2日更新)
その他 短期の従事者 意向確認書面の作成例

採用書類と就業規則の見直し

施行前に整えておきたいものとして、採用面での募集要項・求人票の参考例や、誓約書・内定通知書の参考例があります。募集要項・求人票には、特定性犯罪事実該当者でないことなどを採用条件として明示する参考例があります。また、誓約書でその点を確認し、内定通知書には「重要な経歴の詐称」などを内定取消事由として定める参考例もあります。各書類の役割を踏まえ、公式の最新例を自社の採用実態に合わせて検討してください。求人票だけ直して内定通知書や就業規則が古いままという不整合を防ぐため、採用書類は一式で見直してください。

リンク集には就業規則の参考例も用意されています。犯罪事実確認への協力や試用期間、懲戒事由などを定めるための条項例ですが、業種や既存の就業規則との整合性を確認せずにそのまま写すだけでは足りません。自社の規程体系と矛盾が生じないよう、慎重に調整してください。

保護者・子ども向け周知資料の準備

保護者向けの周知用資料のひな型と、子ども向けの相談後フロー(中高生、小学高学年、小学低学年)も公開されています。相談窓口や「不適切な行為」の範囲は、事業者が自社の体制に合わせて記入したうえで周知する設計です。公式の案内に沿って横断指針の相談窓口周知広報資料と併せて使い、対象年齢に合った文面の資料を正しく配布してください。

報告・対応ルールと認定対象事業者の手続き

義務対象事業者は施行時までに、認定対象事業者は認定申請時までに、報告ルールと対応ルールを作成し、従事者に周知する必要があります。従事者が児童対象性暴力等や不適切な行為の疑いを把握した際の報告先や報告内容、その後の対応手順を組織に合わせて定めてください。周知用の報告先一覧の様式も公式に用意されています。

認定対象事業者のみが作成する「児童対象性暴力等対処規程」のひな型は、令和8年9月2日に更新されました。この規程について、義務対象事業者は作成不要と公式に明記されています。認定申請を予定している学習塾やスポーツクラブなどは、申請書類のチェックリストにこの更新を反映させてください。

作るもの 認定対象事業者(学習塾、スポーツクラブなど) 義務対象事業者(学校、認可保育所など)
報告ルール・対応ルール 認定申請のときまでに作る 施行のときまでに作る
児童対象性暴力等対処規程 作成し、認定申請のときに提出する 作成は不要

情報管理規程の3類型と選択のポイント

法関連システム「こまもろうシステム」の利用にあたっては、犯罪事実確認書を見る体制と保存の方法に応じて、情報管理規程のひな型が3つに分かれています。自社の運用に合うものを選んでください。

ひな型 確認書を見る人 システムの外への記録・保存
ひな型① 責任者1人だけ しない
ひな型② 責任者を含む複数人 しない
ひな型③ 責任者を含む複数人 する

令和8年9月2日に更新されたのは、ひな型③と取扱記録の様式案です。見る権限を持つ人数と保存の方法をあらかじめ決めてから、ひな型を選んでください。システムの外に記録を写す運用がある事業者は、ひな型③の更新を見落とさないよう注意が必要です。

ひな型を使うときの3つの注意

こども家庭庁が公表しているひな型は、規程づくりの出発点として役に立ちます。ただし、そのまま写して使えば足りるというものではありません。使うときは、次の3つに注意してください。

図1 ひな型を使うときの3つの注意
1

事業に合わせて直す職種、勤務の形、施設の規模、子どもと接する場面に合わせる

2

更新日を確かめるダウンロードした日と公式ページの更新日を記録する

3

ほかの規程とそろえる就業規則や個人情報の規程と食い違わないようにする

1.事業の実態に合わせて調整する

ひな型は、さまざまな事業者に使えるように書かれています。実際の職種、勤務形態、施設の規模、子どもと接する場面は事業者ごとに違うため、自分の事業にあてはまらない定めが残っていたり、必要な定めが足りなかったりすることがあります。ひな型を基にして、自分の事業に合う形に直してください。

2.更新日を確認する

ひな型やリンク集は、こども家庭庁によって更新されることがあります。ダウンロードした日と、公式ページの更新日を記録しておき、規程を作る前や運用を見直す前に、最新かどうかを確認する習慣をつけましょう。古い版をもとにすると、内容が食い違うおそれがあります。

3.ほかの規程との整合をとる

新しい規程を加えると、就業規則や個人情報の取扱いに関する規程と、内容が重なったり食い違ったりすることがあります。とくに、懲戒や配置転換に関する定めは、就業規則との整合が欠かせません。規程を作る順序と、責任の分担を決めてから進めると、あとから直す手間を減らせます。

ファイルの管理も大切です

どのひな型から、いつ、どのように変更したのかを記録しておくと、あとで見直すときに役立ちます。ファイル名に日付を入れる、変更点を一覧にしておく、といった簡単な管理でも、混乱を防げます。更新日や版の管理を担当者ごとに任せきりにせず、事業所として一か所にまとめて管理しておくと、担当者が代わっても安心です。

ひな型を選ぶときの手順

ひな型は種類が多いため、最初に「自分の事業がどの区分にあたるのか」を確かめてから選びます。次に、採用に関する書類、就業規則、周知資料、報告や対応のルールといったように、目的ごとに必要なひな型を並べ、作る順序を決めます。すべてを一度に整えようとせず、施行日までに必ず必要なものから優先して進めるのが現実的です。作成した規程は、こども家庭庁の案内が更新されたときに、内容を見直してください。

ひな型のなかの用語や定めの意味が分かりにくいときは、自己流で言い換えず、公式の解説や専門家の助言を確認してください。言葉を少し変えただけで、意味が変わってしまうことがあります。

ボランティアの意向確認と現場での最終点検

ボランティアやスポットワーク向けには、意向確認書面の作成例があります。一定期間(上限6か月)内に再度従事する可能性があることをあらかじめ双方で確認し、書面を取り交わしておくことで、その期間中は記録を保持でき、契約のたびに犯罪事実確認を繰り返さずに済みます。期間の設定を誤ると確認漏れや過剰保持につながるため、再度従事する可能性があるという理由だけで、定めた期間を超えて記録を保管し続けないようにしてください。

ひな型は自社の規模やシフト、責任者の人数に合わせて調整するためのたたき台です。9月2日更新分を取り入れたら、採用書類一式、報告・対応手順、情報管理の3点について、現場の手順書と内容が合っているか確認してください。

よくある質問

ひな型のファイルは、このサイトから入手できますか。

当サイトでは再配布していません。最新版は、こども家庭庁の公式リンク集から入手してください。

学校や認可保育所も、児童対象性暴力等対処規程のひな型を使って規程を作る必要がありますか。

必要ありません。対処規程は認定対象事業者だけが作るもので、義務対象事業者は作成不要と公式に明記されています。報告ルールと対応ルールは、どちらの事業者も作ります。

情報管理規程のひな型は、どれを選べばよいですか。

犯罪事実確認書を見る人が責任者1人だけならひな型①、複数人ならひな型②、システムの外にも記録を残すならひな型③です。先に、見る人の人数と保存の方法を決めてから選びます。

※本記事の内容は、令和8年10月8日時点で公表されている、こども性暴力防止法施行ガイドライン(令和8年9月改訂)およびこども性暴力防止法に関するQ&A(令和8年9月29日改訂)に基づいています。

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ひな型をもとに作った規程の作成を外部に頼む場合は、依頼先に注意が必要です。規程の作成を外部に頼めるのはだれかは、別の記事で解説しています。

ひな型を自社で直さず専門家に任せる選択肢は、認定申請を行政書士に頼む流れで紹介しています。

まだ何も決まっていない段階でもご相談いただけます。初回のご相談は無料です。自社が対象になるかどうか、先に整える書類、着手する順序を確認できます。

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