
こども家庭庁は、こども性暴力防止法に基づく各種ひな型や参考例のリンク集を公開しています。令和8年9月2日には、募集要項・求人票の参考例、誓約書・内定通知書の参考例、児童対象性暴力等対処規程のひな型、情報管理規程ひな型③、取扱記録の様式案が更新されました。法律の施行日は令和8年12月25日ですので、事業者が独自に書類を作る前に、まずは公式のリンク集を確認してください。
公式リンク集の確認とファイル管理
制度の一次情報は、こども家庭庁のこども性暴力防止法に基づく措置を行うに当たって活用できる各種ひな型・参考例 リンク集に掲載されています。ファイル自体は当サイトでは再配布していませんので、最新版は必ずこども家庭庁の公式ページから入手してください。SNSや解説記事に添付されたファイルは古いままの可能性があるため、ダウンロード日と資料の更新日を記録しておくと、使用中の版を確認しやすくなります。
採用書類と就業規則の見直し
施行前に整えておきたいものとして、採用面での募集要項・求人票の参考例や、誓約書・内定通知書の参考例があります。募集要項・求人票には、特定性犯罪事実該当者でないことなどを採用条件として明示する参考例があります。また、誓約書でその点を確認し、内定通知書には「重要な経歴の詐称」などを内定取消事由として定める参考例もあります。各書類の役割を踏まえ、公式の最新例を自社の採用実態に合わせて検討してください。求人票だけ直して内定通知書や就業規則が古いままという不整合を防ぐため、採用書類は一式で見直してください。
リンク集には就業規則の参考例も用意されています。犯罪事実確認への協力や試用期間、懲戒事由などを定めるための条項例ですが、業種や既存の就業規則との整合性を確認せずにそのまま写すだけでは足りません。自社の規程体系と矛盾が生じないよう、慎重に調整してください。
保護者・子ども向け周知資料の準備
保護者向けの周知用資料のひな型と、子ども向けの相談後フロー(中高生、小学高学年、小学低学年)も公開されています。相談窓口や「不適切な行為」の範囲は、事業者が自社の体制に合わせて記入したうえで周知する設計です。公式の案内に沿って横断指針の相談窓口周知広報資料と併せて使い、対象年齢に合った文面の資料を正しく配布してください。
報告・対応ルールと認定対象事業者の手続き
義務対象事業者は施行時までに、認定対象事業者は認定申請時までに、報告ルールと対応ルールを作成し、従事者に周知する必要があります。従事者が児童対象性暴力等や不適切な行為の疑いを把握した際の報告先や報告内容、その後の対応手順を組織に合わせて定めてください。周知用の報告先一覧の様式も公式に用意されています。
認定対象事業者のみが作成する「児童対象性暴力等対処規程」のひな型は、令和8年9月2日に更新されました。この規程について、義務対象事業者は作成不要と公式に明記されています。認定申請を予定している学習塾やスポーツクラブなどは、申請書類のチェックリストにこの更新を反映させてください。
情報管理規程の3類型と選択のポイント
法関連システム「こまもろうシステム」の利用にあたっては、閲覧体制や保存方法に応じて情報管理規程が3つに分かれています。自社の運用に合わせて適切なひな型を選択してください。
- ひな型①:責任者1名のみがシステム上で犯罪事実確認書を確認し、それ以外では記録・保存等を行わない場合
- ひな型②:責任者を含む複数名がシステム上で犯罪事実確認書を確認し、それ以外では記録・保存等を行わない場合
- ひな型③:責任者を含む複数名が犯罪事実確認記録等を通じて犯歴情報を確認し、システム以外にも記録・保存等を行う場合
令和8年9月2日に更新されたのは、ひな型③と取扱記録の様式案です。閲覧権限の人数と保存方法をあらかじめ決めてからひな型を選んでください。システム外に記録を写す運用がある事業者は、ひな型③の更新を見落とさないよう注意が必要です。
ボランティアの意向確認と現場での最終点検
ボランティアやスポットワーク向けには、意向確認書面の作成例があります。一定期間(上限6か月)内に再度従事する可能性があることをあらかじめ双方で確認し、書面を取り交わしておくことで、その期間中は記録を保持でき、契約のたびに犯罪事実確認を繰り返さずに済みます。期間の設定を誤ると確認漏れや過剰保持につながるため、再度従事する可能性があるという理由だけで、定めた期間を超えて記録を保管し続けないようにしてください。
ひな型は自社の規模やシフト、責任者の人数に合わせて調整するための土台です。9月2日更新分を取り入れたら、採用書類一式、報告・対応手順、情報管理の3点について、現場の手順書と内容が合致しているか確認してください。公式ひな型の区分や自社規程への反映でお困りの際は、お問い合わせフォームからどうぞ。