日本版DBSの保護者への周知|伝える内容と連携のしかた

こども性暴力防止法では、児童対象性暴力等の未然防止策の一環として、児童等や保護者への教育・啓発が重要な役割を果たします。本ページでは、保護者に対してどのような情報を提供し、どのように連携すべきかを解説します。

保護者への周知が求められる理由

教育・保育等の現場における性暴力は、その特性上、被害が潜在化しやすい傾向にあります。子ども自身が被害を認識できない場合や、加害者との関係性から声を上げられない場合も少なくありません。

保護者が性暴力に関する正しい知識を持ち、子どもの変化に気づける状態であることは、早期発見・早期対応の鍵となります。

保護者に伝えるべき情報

1. 事業者の取り組み内容

認定を受けた事業者は、以下の取り組みを行っていることを保護者に周知することが望まれます。

  • 犯罪事実確認の実施(従事者の特定性犯罪歴の確認)
  • 相談窓口の設置と通報体制の整備
  • 従事者への防止研修の実施
  • 児童対象性暴力等対処規程の策定
  • 施設環境の安全対策(死角の排除等)

2. 相談窓口の案内

事業者内の相談窓口に加え、外部の相談窓口についても保護者に周知することが求められています(規則第9条)。

主な外部相談窓口には以下があります。

  • 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310
  • こどもの人権110番:0120-007-110
  • 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター:#8891
  • 警察相談専用電話:#9110

3. 子どもの変化への気づき方

性暴力の被害を受けた子どもに見られる可能性のある変化について、保護者に情報提供することが有効です。

  • 原因不明の体調不良や不眠
  • 急な情緒の不安定さ、怒りやすさ
  • 特定の人物や場所を避けようとする
  • 年齢にそぐわない性的な言動
  • 集中力の低下、成績の急激な変化
  • 自傷行為や退行行動(赤ちゃん返り等)

被害が疑われる場合の保護者の対応

横断指針では、保護者が子どもから被害の告白を受けた場合の適切な対応について、以下のガイダンスが示されています。

すべきこと

  • 子どもの話を落ち着いて聞く:「話してくれてありがとう」「あなたは悪くない」と伝える
  • 子どもの言葉をそのまま記録する:日時、場所、内容をメモしておく
  • 速やかに事業者や関係機関に相談する:一人で抱え込まない

避けるべきこと

  • 子どもを責めない:「なぜ早く言わなかったの」等の言葉は二次被害につながる
  • 誘導的な質問をしない:「○○されたの?」ではなく「何があったか話してくれる?」と聞く
  • 記憶を汚染しない:繰り返し聞き出そうとすると記憶が変容する可能性がある

こどもの権利に関する教育

横断指針では、子ども自身が自らの体と権利を守る力を育てるための教育も推奨されています。

  • プライベートゾーン教育:水着で隠れる部分は自分だけの大切な場所であること
  • 「NO・GO・TELL」の行動訓練:嫌なことがあったら「いやだ」と言う、その場を離れる、信頼できる大人に話す
  • 「生命(いのち)の安全教育」の活用:文部科学省が作成した教材の活用

保護者にもこれらの教育内容を共有し、家庭でも同様の教育を行えるよう支援することが望ましいとされています。

認定マークの意義

こども家庭庁の認定を受けた事業者は認定マークを表示でき、認定事業者として公表されます。保護者にとっては、子どもを預ける事業者が性暴力防止にしっかり取り組んでいるかを判断する重要な目安となります。

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このテーマの解説記事は「保護者への周知の記事一覧」にまとめています。規程づくりや認定申請の準備をまとめて相談したい方は「日本版DBS認定申請サポート・代行」をご覧ください。

根拠資料

執筆・内容確認:田中義人(社会保険労務士・行政書士・公認心理師)
内容確認日:2026年10月13日(上記資料の最新版と照合)

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